治療についてtreatment
むし歯の治療
むし歯になっている部分は染色液で染め、削ってとり除きます。
- ●とり除いた部分が小さい場合
- コンポジットレジンという樹脂を詰めます(治療回数1回)。
- ●とり除いた部分が大きい場合
- 形を整えた後、型をとり、詰め物を作り、セメントで接着します(治療回数2回)
詰め物は、健康保険の範囲で金属、または樹脂を選んでいただけます。
違いとしては、金属は強度が高いですが、銀色のため目立ちやすく、樹脂は強度が低いですが、白色で目立ちにくい(変色あり)です。
神経をとる治療(歯髄炎の治療)
むし歯が大きく神経まで達しているような場合は、神経が細菌に汚染されていますので、神経をとり除き、また、神経の入っていた部分や根の中をできるだけきれいにして、ガッタパーチャという樹脂を詰めます。
その後、土台をたて、冠を被せます。
(治療回数は場合によって変わります。)
根の先の病巣の治療(根尖性歯周炎の治療)
根の中からの細菌の影響で根の先に炎症が起こっている場合、根の中をできるだけきれいにして、ガッタパーチャという樹脂を詰めます。(治療回数は場合によります。)
場合によっては、歯茎を切って、骨を削り、根の先をきれいにする外科処置が必要なこともあります。
樹脂を詰めた歯は、土台をたて、冠を被せます。
冠(健康保険)について
- ●前歯の場合
- 表側が白い樹脂、裏側が金属のもの(前装鋳造冠)。
- ●小臼歯の場合
- 金属(全部鋳造冠)か、樹脂(硬質レジンジャケットクラウン)を選んでいただきます。
違いとしては、金属は強度が高いですが、銀色のため目立ちやすく、樹脂は強度が低いですが、白色で目立ちにくい(変色あり)です。
- ●大臼歯の場合
- 金属のもの(全部鋳造冠)。
歯周病について
歯周病は、歯と歯茎の間に存在する細菌が、歯茎に炎症を引き起こす疾患です。
すると、歯茎が腫れ、歯と歯茎の溝が深くなります。
成人の多くが罹患しており、歯を喪失する主な原因となっています。
歯周病は、さらに炎症が続くと、歯の周りの組織が破壊されてしまいます。この状態を歯周炎といいます。
歯周炎は、進行すると骨を破壊し、歯を支える力を失わせます。
この段階になって初めて、歯が揺れる、噛むと痛いなどの症状が出てくるので、歯周炎になってから気づく方も多いです。
歯を支える力を失った場合、通常の噛む力にさえ耐えることができなくなり、噛むだけでも炎症を悪化させる要素となってしまいます。
さらに進行すると、最後には歯が脱落してしまいます。
しかし、そのような歯周病の原因は細菌なので、細菌のコントロールを行えば、予防が可能です。
適切なブラッシングによる歯垢の除去や、歯科医院における歯石の除去を行っておけば、もし歯周病になっても軽度で治りやすく、治療を行えば進行を食い止めることができる可能性のある疾患なのです。
したがって、歯を含めたお口の中を適切にケアしていくことが、歯周病にとって最も有効な対策となるのです。
歯周病の治療
主には、歯垢の除去(ブラッシング、器械的歯面清掃)、歯石の除去(スケーリング、ルートプレーニング)と口腔清掃指導を行います。
場合によっては、固定、噛み合わせの調整、合わなくなっている被せや冠の再治療、歯茎を開いての処置(歯周外科)などが必要になることもあります。
状態が落ち着いた方には、定期的なメンテナンス(1~3か月に1回)に通院していただき、お口の状態を維持、管理していきます。